懸垂型・空気ばね式防振台TCU,CU
写真:懸垂型・空気ばね式防振台
懸垂型・超高性能三次元空気ばね式防振台 TCU
懸垂型・空気ばね式防振台 CU
TCUならびにCU、懸垂型・空気ばね式防振台は、比較的高さと重心位置が高い機器、例えば電子顕微鏡や精密引張・圧縮試験機や単結晶引き下げ・引き上げ装置などを搭載して、機器の安定性と防振効果を求めるために開発されました。一般的な空気ばね式防振台と懸垂型・空気ばね式防振台の違いは下の図のようになります。搭載する機器の構造や重心位置や機器の動作の有無などによって機器の操作上の安定性や防振性を考慮して最適な設計を致します。
不安定性の要因
A 機器操作性の不安定「大」 |
B 機器操作性の不安定「最小」 |
機器操作性の不安定とは、搭載機器に〝ゆれ〟が生じた現象をいいます。〝ゆれ〟が生じると機器の操作がスムースに行えないなどの支障がおきます。このような不安定要因を解消するために懸垂方式による防振構造が最良の結果を得ることができます。
(1)支点となる空気ばねから搭載機器の重心位置までの大きく離れた距離。
(2)搭載機器が大きく、エアコンなど風の受圧面積が大きい場合。
製作例
特殊な搭載機器用の懸垂型・超高性能三次元空気ばね式防振台 |
電子顕微鏡を搭載した、軽量・高剛性を特徴とする アルミハニカムフラットベンチを用いた 懸垂型・超高性能三次元空気ばね式防振台 電子顕微鏡の構造的な諸条件を勘案して、防振性能を最大限に発揮できるように設計します。また、電子顕微鏡本体とコントロール部をつなぐ多くのコードや真空系のホースなどの防振対策も必要となります。水平バランスは3ケのメカニカルオートレベルセンサの働きによって常に水平が保たれるようになっています。 |
機器内組み込み用超小形懸垂型空気ばね式防振台 外形はW=600mm、D=300mm、H=260mmの極小の懸垂型・空気ばね式防振台です。この懸垂型・空気ばね式防振台は垂直方向のみ防振を行います。 機器搭載盤がU字に切り取られているのは、お客様が用意した機器の中に防振台が設置され、U字には搭載機器から吊り下げられたロッドが支障をきたさないようにするためです。搭載機器の偏荷重による水平バランスは3ケのメカニカルオートレベルセンサの働きによって常に水平が保たれるようになっています。 |
背の高い大形精密引っ張り圧縮試験機を搭載した 懸垂型・空気ばね式防振台 精密引っ張り圧縮試験機は、小荷重から大荷重まで低速でサンプルの引っ張りまたは圧縮試験を行います。破断までの時間は長時間におよぶため、途中で受ける振動によって大きな力が発生して破断してしまうなどの弊害がおきます。このために同一の材料でも破断力に違いが生じて再現性が得られないことがおきます。搭載機器の偏荷重による水平バランスは、3ケのメカニカルオートレベルセンサの働きによって常に水平が保たれるようになっています。 |
大形大重量真空装置を搭載した 懸垂型・超高性能三次元空気ばね式防振台 搭載した、大形かつ大重量の真空装置は重心位置は付帯構造物によって比較的高い位置にあり、垂直・水平方向の防振性能とともに装置の安定性が求められました。 |
懸垂型・空気ばね式防振台 TCU,CUの仕様
標準共通仕様
品名 | 懸垂型・超高性能三次元空気ばね式防振台 | 懸垂型・空気ばね式防振台 |
形式 | TCU-LA | CU-LA |
防振方式 | 垂直方向:ヘルツ空気ばね 水平方向:ヘルツ水平防振高性能システム | |
制振方式 | 垂直方向:オリフィスによるエアーダンピング 水平方向:特殊ゴムによる高機能ダンピング | |
機器搭載盤 | アルミハニカムフラットベンチ&スチールハニカムフラットベンチ&石定盤&スチールプレート | |
固有振動数 | 垂直方向:約1.5Hz 水平方向:約1Hz (均等最大重量搭載時) | |
水平維持方式 | メカニカルオートレベルセンサ 3ヶ所による | |
エアー供給方式 | 別途空気源によるエアー供給 | |
必要空気圧 | 0.3~0.7MPa(3~7kgf/cm²) | |
搭載可能重量 | 別途お打ち合わせ 最大搭載重量は5,000kg(機器搭載盤含む) |
※懸垂型・超高性能三次元空気ばね式防振台 TCU-LAの防振方向は、垂直・水平方向の全方向防振です。
※懸垂型・空気ばね式防振台 CU-LAの防振方向は、垂直方向のみの防振です。
※懸垂型・空気ばね式防振台 CU-LAの防振方向は、垂直方向のみの防振です。