石定盤・鋳鉄定盤空気ばね式防振台TDIG,TDIC
写真:超高性能三次元空気ばね式防振台
超高性能三次元空気ばね式防振台 TDIG,TDIC
大形空気ばね式防振台 HOG,HOC
石定盤使用の超高性能三次元空気ばね式防振台(TDIG)・ 大形空気ばね式防振台(HOG)
ナノテクノロジーに関連する超微細加工機や高分解能測定評価機器を搭載する定盤には、次の特徴があります。
- JISによる規定は300×300×75mmtの場合0級で4μm、3000×2000×500mmtの場合は0級で13.5μmです。現在では、研磨技術の向上によって00級が設けられて、それぞれ2μmと7μmになっています。(定盤のサイズによって平面精度は異なります。)
- 素材は花崗岩や班レイ岩(通称黒ミカゲ)が用いられます。硬度は鋳鉄の2から2.5倍と高く、組織が緻密でバラツキがなく、経年変化を生じません。
- 誤って作業面にキズをつけても、まくれが起きず平面度を維持します。
※特長は、株式会社関ヶ原製作所殿カタログより抜粋しました。
製作例
ご使用目的に沿った最適な石定盤型高性能三次元空気ばね式防振台を設計製作いたします。
鋳鉄定盤使用の超高性能三次元空気ばね式防振台(TDIC)・ 大形空気ばね式防振台(HOC)
ナノテクノロジーに関連した超精密評価機器等は大型かつ大重量になってきております。適度な面精度が維持され、最大長さが3mを超える場合は鋳鉄製定盤が最も優れています。※最大搭載面は7m×2.5mまで製作可能です。ただし、鋳鉄定盤製造会社の都合によります。
製作例
ご使用目的に沿った最適な鋳物定盤型高性能三次元空気ばね式防振台を設計製作いたします。
超高性能三次元空気ばね式防振台の特徴
防振部
空気ばねは、防振台を構成する最も基幹となる部品です。ヘルツは、大重量用として信頼性の高い「精密空気ばね」を使用しています。垂直方向の防振を主とする精密空気ばねと特殊構造による水平方向の防振方式は360度の自由度を持ち、「三次元6自由度」の防振を可能にしています。防振性能は過去の多数の納入実績によってお客様の信頼をいただいています。
防振架台
空気ばねを介してハニカムベンチと搭載機器を支持するためにしっかりした剛性の高い構造になっています。防振架台にも、ハイダンピング機構を装着して、ダンピング強化をはかるなどナノテクノロジー時代に適合しています。
定盤の水平維持
ハニカムベンチ上の搭載機器の荷重分布によって生じた傾きは、3ケの「メカニカルオートレベルセンサ」の働きで、定盤の水平を維持することができます。(別途、空気源が必要です。)
ダンピング(制振)技術
高性能三次元空気ばね式防振台の架台部にはハイダンピング機構を装着する事が可能です。ハイダンピング機構は、空気ばねによる防振と同様に制振作用を持つ重要な技術です。制振技術は振動変位に対する抑制効果を得ることができ、架台を叩いたときの「鳴き」は振動変位が生じたときに起きる現象ですが、このような「鳴き」に伴う架台の動きを最小限にすることができます。
ダンピング効果測定例・・空気ばね式防振架台
下のデータは、防振架台の最も弱い部分に「ハイダンピング機構」を装着し外部から衝撃を与えてダンピング効果を表しました。このダンピング性能は瞬時に衝撃によって発生した「力」を減衰しています。
空気ばね式防振架台・時間軸減衰データ 使用防振架台:h-TDI-2010LA
・ダンピング機構無し(左側) ・ダンピング機構有り(右側)
解析の必要性
搭載機器に求められるベンチの剛性、特に特定周波数の変位に留意しなければならないときに、モーダル解析や周波数応答解析や静的解析によって情報を得る手段として解析技術を使います。また、防振台設置後に周囲の機械設備の変更により、振動伝達性に変化がおこり、従来の防振性能が得られなくなった場合など、対策を講ずるためにも解析技術は必要な要素となります。
※詳しくは解析資料をご覧下さい。
ナノテクノロジー時代の石定盤・鋳鉄定盤の選択
ナノテクノロジー時代の空気ばね式防振台の選択は、搭載機器の測定分解能・構造・測定方法・防振台の設置環境等によって、石定盤や鋳鉄定盤を選択する必要があります。基本的な選択方法は次の二つが挙げられます。
- 石定盤・・・搭載機器を使用する上で面精度が求められる場合。
- 鋳鉄定盤・・・定盤面の精度が必要とされ、かつ大きな作業スペースを必要とする場合。
超高性能三次元空気ばね式防振台 TDIG,TDICの仕様
標準共通仕様
品名 | 石定盤 |
形式 | TDIG-LA / HOG-LA (※HOG-LAは垂直方向のみの防振です。) |
防振方式 | 垂直方向:ヘルツ空気ばね 水平方向:ヘルツ水平防振高性能システム |
制振方式 | 垂直方向:オリフィスによるエアーダンピング 水平方向:特殊ゴムによる高機能ダンピング |
品名 | 鋳鉄定盤 |
形式 | TDIC-LA / HOC-LA (※HOC-LAは垂直方向のみの防振です。) |
防振方式 | 垂直方向:ヘルツ空気ばね 水平方向:ヘルツ水平防振高性能システム |
制振方式 | 垂直方向:オリフィスによるエアーダンピング 水平方向:特殊ゴムによる高機能ダンピング |
固有振動数 | 垂直方向:約1.5Hz 水平方向:約1Hz (均等最大重量搭載時) |
水平維持方法 | メカニカルオートレベルセンサ 3ケによる |
エアー供給方式 | 別途空気源によるエアー供給方式 |
必要空気圧 | 0.3~0.7MPa(3~7kgf/cm²) |
個別仕様
型式 | HOG - 1075LA | HOG - 1510LA | HOG - 189LA | HOG - 2010LA | HOG - 1515LA |
HOC - 1075LA | HOC - 1510LA | HOC - 189LA | HOC - 2010LA | HOC - 1515LA | |
TDIG - 1075LA | TDIG - 1510LA | TDIG - 189LA | TDIG - 2010LA | TDIG - 1515LA | |
TDIC - 1075LA | TDIC - 1510LA | TDIC - 189LA | TDIC - 2010LA | - | |
空気ばね数 | 構想図に明記します | ||||
石定盤寸法 | 1000 × 750 × 150T | 1500 × 1000 × 200T | 1800 × 900 × 250T | 2000 × 1000 × 250T | 1500 × 1500 × 250T |
鋳物定盤寸法 | 1000 × 750 × 125T | 1500 × 1000 × 150T | 1800 × 900 × 150T | 2000 × 1000 × 150T | - |
外形寸法 | 1000 × 750 × 750H | 1500 × 1000 × 750H | 1800 × 900 × 800H | 2000 × 1000 × 800H | 1500 × 1500 × 800H |
仕上面精度 (μm) |
1級13/0級6.5/00級3 | 1級16/0級8/00級4 | 1級18/0級9/00級4.5 | 1級19/0級9.5/00級4.5 | 1級19/0級9.5/00級4.5 |
箱型 A級27 B級45 | 箱型 A級34 B級56 | 箱型 A級37 B級60 | 箱型 A級40 B級65 | - | |
搭載可能重量 | 別途お打合せ | ||||
全体重量 | 別途お打合せ |
型式 | HOG - 2015LA | HOG - 2020LA | - | HOG - 3015LA | HOG - 3020LA |
- | - | HOC - 2412LA | HOC - 3015LA | HOC - 3020LA | |
TDIG - 2015LA | TDIG - 2020LA | - | TDIG - 3015LA | TDIG - 3020LA | |
- | - | TDIC - 2412LA | TDIC - 3015LA | TDIC - 3020LA | |
空気ばね数 | 構想図に明記します | ||||
石定盤寸法 | 2000 × 1500 × 300T | 2000 × 2000 × 350T | - | 3000 × 1500 × 400T | 3000 × 2000 × 500T |
鋳物定盤寸法 | - | - | 2400 × 1200 × 200T | 3000 × 1500 × 250T | 3000 × 2000 × 270T |
外形寸法 | 2000 × 1500 × 800H | 2000 × 2000 × 800H | 2400 × 1200 × 800H | 3000 × 1500 × 800H | 3000 × 2000 × 800H |
仕上面精度 (μm) |
1級20/0級10/00級5 | 1級22/ 0級11/00級5.5 | - | 1級25 /0級12.5 /00級6.5 | 1級27/0級13.5/00級7 |
- | - | 箱型 A級46 B級74 | 箱型 A級55 B級87 | 箱型 1級58 2級92 | |
搭載可能重量 | 別途お打合せ | ||||
全体重量 | 別途お打合せ |
※上記、規格外寸法も製作しています。お問合せください。最大製作実績寸法は5000 × 2500㎜です。
※ご指定タップ加工および他の特殊加工は別途お見積もり致します。
※記載内容は、石定盤および鋳鉄定盤製造会社の都合により、予告なく記載の仕様を変更することがありますのでご承知ください。