技術資料

防振・除振のしくみ

防振・除振のしくみ、アクティブ、パッシブの違い

防振台とは

測定装置、製造装置を設置している床には、多かれ少なかれ必ず振動があります。もしもこの振動が装置に悪い影響を及ぼすとしたら、解決策として有効なのが防振台(除振台)です。

振動による障害を想像することは大変難しいことです。しかし、防振台を導入することで予想もしないほどの効果があるかもしれません。もしそうであるならば、その状態が装置にとって最良の状態なのはもちろんのことです。

イメージ図


  • 防振していないとき

  • 防振しているとき

防振台には大きく分けて2種類があります。

1.パッシブ型とは

パッシブ型の防振台は、入ってきた振動を材料がもつ固有の柔らかい動きと動きやすい形状と適度な重さで振動を吸収し、その振動エネルギーを消耗させることで防振します。ですから、パッシブ型の防振台にとって、防振ゴムや空気ばねなどの柔らかい材料や柔らかい動きができる部品は重要な要素です。パッシブ型の防振台は、ばねの強さを変更したりばねの数を増やすことで数十トンにもなる装置を支えることが可能です。

※コイルばねを使った防振台もパッシブ型の一つです。


  • 精密空気ばねの形状例

  • ジョイント型フラットベンチ(12m×1.5m)

2.アクティブ型とは

アクティブ型の防振台は、電気制御によって、入ってきた振動と逆向きの力を加えることで振動を瞬時に打ち消します。センサが常に振動を監視し、その情報を元にアクチュエータが逆向きの力を起こすことで、最適な防振状態を作り続けています。アクティブ型の防振台は10Hz以下の低い周波数域の防振を得意としています。

PDFダウンロード

ナノテク時代の振動対策技術資料

振動に関連する用語をわかりやすく整理し、アクティブ型を含む振動対策である防振(除振)の最新現場情報をご紹介している資料です。
PDF(1.21MB)

ナノテク時代の音響対策技術資料

音響に関連する幾つかの基本的な用語を解説し、音響対策が今後の超微細技術への重要な要素に成りうるという認識の元に、音や音波のふるまいとその対策についてご紹介している資料です。
PDF(180KB)

ナノテク時代の振動・音響以外の対策

振動や音響以外に考慮しなければならない課題をまとめ、先行する技術資料(1)及び(2)を補完する内容となっています。
基本概念を再確認した上で、個別の対策がどこまでどのようにできるかを取りまとめている資料です。
PDF(76.8KB)

※PDFファイルをご覧いただくには、Adobe Acrobat Readerが必要です。